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双極I型障害とII型障害の特徴

[2012.07.23]

8月31日(金曜日)に、仙台市の電力ホールで開催される、NHKハートフォーラム「うつ病と躁うつ病を知る」に、昨年10月の福岡での開催に引き続き、パネリストとして登壇し、双極性障害に対する「対人関係・社会リズム療法(IPSRT)」について、解説します。

お近くの方は、是非、ご来場ください。
詳細と申込はこちら。←クリックしてください。

さて、そんな双極性障害のうち双極I型障害とII型障害は、躁病/混合性エピソード、軽躁病エピソードの存在によって、つまり躁状態の程度によって区別されていますが、後方視的であることや主観的であることから鑑別が難しく、誤診や過剰診断、過小診断の問題が指摘されています。

誤診?については、「双極性障害とADHD(注意欠陥多動障害)と対人関係社会リズム療法」で触れましたよね。

 

ADHDと双極性障害とは、

易刺激性(イライラ感)
多弁
活力の増大
注意散漫

などの双極性障害にもADHDにも共通してみられる症状がありますが、気分の波(周期やエピソード)の明瞭性、躁状態の症状の内容に注目すると、双極性障害の躁病エピソードに特異的にみられ、ADHDにはほとんどみられない症状として

高揚気分
誇大性(誇大妄想)
観念奔逸/考えの競い合い
睡眠欲求の減少

が挙げられ、「睡眠欲求の減少」は、自覚的にも他覚的にも評価しやすい双極性障害の指標であり、双極性障害とADHDの鑑別が可能ということを書きました。

とは言っても、最近ではADHDと双極性障害の併存例も研究されており、この2つの疾患の併存例は、ADHDや双極性障害の単独例とは異なる独立した神経回路の異常(作業記憶に関連する脳領域の広範な活動低下)が報告されています。

そんな感じで双極I型とII型を比較してみました。

現在の診断基準(DSM-IV-TR)では、「病前性格(気質)」を考慮せず、症状だけで判断するため、決め手になる特徴は明確にはなりませんが、発揚気質や循環気質(同調気質)があり、季節性、うつ病エピソードの頻度、急速交代型が多いこと、さらに他のI軸診断、とくに不安障害や摂食障害の併存症が多いという特徴があれば、双極II型障害を考える必要がありそうですよね。

 

さらに気質関連の研究では、循環(同調)気質のある双極性障害では、うつ病エピソードの再発が多い傾向にあるとも言われています。

また、双極II型障害との鑑別が問題になる境界性パーソナリティ障害では、感情不安定のパターンに差があると報告されていますから、双極性障害が疑われる場合は、気質に注目することは非常に大切ですよね。

院長

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