メニュー

ブログ

症状のぶり返しの先に(2020.11.06更新)

「8つの秘訣」にも、「私はこうして摂食障害(拒食・過食)から回復した」にも書かれていることですが、摂食障害からの回復過程で症状がぶり返すこと(再燃)は必ずあります。

 

私自身も、これまで何度も症状のぶり返しを経験してきました。派手なぶり返しからたった1回のぶり返しまで、その時によってぶり返し方は違いましたが、私の場合症状が再燃するときは決まってあるパターンに陥っていました。

 

それは、「白か黒か」「0か100か」「良いか悪いか」といった二者択一の思考です。

こういった考え方の傾向は、私の生まれ持った特性とも関連があるとは思いますが、症状がぶり返す時は、自分がそのような「二分論思考に陥っているということに気づいていない」という特徴がありました。

 

例えばこうです。「私は治っているのかいないのか」、「私は役に立っているのかいないのか」、「家族に依存しすぎているのかいないのか」。

そしてもう一つの特徴は、これらの自問に対しYESと答えてもNOと答えても私自身は納得できなかったということです。たとえ生野先生に「治っている」と言われても、または「治っていない」と言われても、です。

 

それはなぜでしょうか。私自身について言えることは、白黒思考に囚われている時はたいてい何か不安なことがある時でした。「何かを不安に感じている」からこそ、YESかNOか〇か×か、わかりやすい答えが欲しくなるのだと思います。

さらに、その「何か不安なこと」の背景には多くの場合「自分へのダメ出し」がありました。

そしてその「ダメ出し」の裏には、その時々の私自身の課題が隠されていました。

 

私にとって大切なことはYESやNOという答えを出すことでもなく、良い悪いというジャッジでもなかったのです。今回の新たなテーマは何なのか、私がまだ経験していない課題に直面したサインとして、まずは現状を冷静に受け止めることだったと思います。

 

何度もぶり返しを経験すると、徐々にそのパターンに気づきやすくなっていきました。そして、摂食障害行動には結びつかなくても白黒思考に陥っていることに気づくこともできるようになっていきました。

これは、逆に言えば摂食障害行動がなくなっても白黒思考に陥ってしまうことはあるのだとも言えるでしょう。これは先ほどお話したように、私の持って生まれた特性も影響していることだと思います。そのような傾向は摂食障害から回復してもゼロにはなりません。

 

けれども、そのような特性を持っているということに「ダメだ」というレッテルを貼るのではなく、「それも私の一部分なのだ」と受け容れることが大切なのではないかと思っています。自分の特性をよく知り、ありのまま受け容れ、自分自身に正直でいることを大切にしています。そうするとまた白黒思考に陥ってしまったとしても、そこに没入したり、長くとどまることは少なくなっていきます。苦しいと感じたら手放せばいいことを学んだからです。

そして、「いつから」という明確な時期は言えませんが、気づいた時には「これが生きているということなんだ」と感じていました。

 

どういうことかというと、昔は病気の部分、健康な部分と区別していましたが、健康な自分がどんどん育っていって、病気の部分がどんどん薄まっていくと、「病気かどうか」という境が徐々になくなっていきました。それは嫌なことや大変なことがゼロになったわけではなく、私自身が完璧になったわけでもありません。

毎日の生活の中で感じる喜怒哀楽を「生きていれば誰しも感じること」、そしてそれこそが生きるということだと実感できるようになったのだと思います。私の10冊以上にも及ぶ治療ノートが最後はただの日記になっていたことは、まさにその変化を裏付けるものではないかと思っています。

 

繰り返しになりますが、摂食障害からの回復過程で症状が再燃することは必ずと言っていいほど起こるものだと考えてください。ですから、症状のぶり返しが治療を断念する理由にはなりません。自分には回復なんてとても無理だという言い訳にもなりません。

「治るのかどうか」ではなく、「どんな自分になりたいのか」「どんな人生を歩んでいきたいのか」を心に描き、それに向かってまた一歩踏み出してほしいと思います。

 

ジェニーさんも著書の中でこんな風に語っていらっしゃいますよね。

 回復とは、エドとの戦いにしっかりと向き合っていくということだけではありません。自分自身の心の声に耳を傾けて、夢を追い続けようとする決意でもあるのです。

ジェニー・シェーファー、トム・ルートレッジ著「私はこうして摂食障害(拒食・過食)から回復した」より

 

今日は最後に、私が中学生の頃英語の先生が教えてくださった曲の一部をご紹介したいと思います。これはDiana Rossさんが歌っている曲ですが、初めて聞いた時からとても心に響き、自分でも歌えるようになりたくて一生懸命に練習したことを思い出します。

特に私は”Live your story  Faith,hope&glory”という一節が大好きです。今改めてこの詩を読んでみると、この歌はこれまで私を支えてきてくれたように、回復の道を歩むあなたにとってもきっと心強い応援歌となるのではないかと思います。私たちはいつでも、選びたい道を選び、生きたい人生を歩むことができるのです。

 

If We Hold On Together  By Diana Ross

作詞・作曲:James Horner & Will Jennings

Don’t lose your way
With each passing day
You’ve come so far
Don’t throw it away
Live believing
Dreams are for weaving
Wonders are waiting to start
Live your story
Faith, hope & glory
Hold to the truth in your heart

If we hold on together
I know our dreams will never die
Dreams see us through to forever
Where clouds roll by
For you and I

 

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME