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在宅勤務やテレワークに向けたリワークプログラム(2020.09.16更新)

2020年5月25日に緊急事態宣言が解除された後も、在宅勤務やテレワークがメインの働き方として続けられている方も多いと思います。

 

産業医として、会社の人事・労務担当者からは、業務の進捗状況や労働時間の管理が難しいという話を聞くこともあります。

 

厚生労働省の「テレワークにおける適切な労働管理のためのガイドライン」には、長時間労働による健康障害を防止する対策として次の4つが挙げてありますが、現場ではなかなか思い通りにはいかないようです。

1.時間外・休日または深夜にメールを送ることはマナー違反にもつながるため自粛する。

2.休日や深夜にシステムにアクセスできないよう設定する。

3.テレワークを行う際の時間外・休日・深夜労働の原則禁止を就業規則等に明記する。

4.長時間労働者への注意喚起。

 

在宅勤務やテレワークで、通勤に伴う精神的・身体的な負担を軽減されるだけでなく、業務の効率化や時間外労働を削減することができ、仕事と生活のバランスをとることが可能となった人も多いかもしれませんね。

しかし一方で、①仕事と生活の区切りをつけるのが難しい(38.1%)、②長時間労働となりやすい(21.1%)、③仕事の評価が難しい(16.9%)、あるいは、④対面でのコミュニケーションと違って上司や同僚とのコミュニケーションが難しい(11.4%)、などさまざまな問題も指摘されています。

 

さて、この時期に休職から職場復帰された方は、いきなり在宅勤務になることも多いようです。とはいうものの、リワークプログラムの中で在宅勤務やテレワークに特化した対処法を指導さることはほとんどないようです。

 

復職した人だけでなく、現在、在宅勤務やテレワークを続けていらっしゃる方にも何かしらのヒントになることがあるかもしれませんので、今日は、こころの健康クリニック芝大門のリワークで指導している在宅勤務やテレワークについて、どのような指導をしているかを紹介しますね。

 

在宅勤務やテレワークでは、「心の健康の保持増進のための指針」の4つのケアのうち、仕事の時間や進め方の計画を立て管理するセルフケアと、出社時以上に上司とのコミュニケーションを密にするラインによるケアが何よりも重要になります。

 

セルフケアの最初は、作業時間と作業環境の調整です。

できれば窓などの換気設備があり、エアコンを設置した4畳半以上の空間で、デスクと椅子がある部屋がことが理想です。パソコンでの作業が中心になりますから、作業姿勢によっては眼精疲労を中心に首・肩の凝りや腰痛や背部痛など全身にさまざま症状が見られることがあり、このような疲労が蓄積すると、仕事効率が低下することも知られているので、注意が必要です。

 

そして、仕事始めるときには、オフィスに出社するときと同じような服に着替えることで、日常生活と仕事の区別をつけます。中にはTシャツでの出社もOKの会社もあるようですが、それでも客先に出向くときのような格好をすることで気分が引き締まるだけでなく、仕事モードに切り替えやすくなります。

 

机の上の照度は300ルクス以上で、ディスプレイの明るさは500ルクス以下に保ち、パソコンで1時間の連続作業をする場合には10〜15分ほどの休みを取り、他の仕事(たとえば家事など)をはさんだり、窓の外を見たりするなど、目を休める工夫をすることが大切です。

 

そして、仕事を終える時間には、かならずパソコンの電源をオフにしましょう。メールが来るかもしれないからとパソコンを立ち上げたままにしておくと、先に説明した長時間労働につながりかねません。これもセルフケアの一環として取り組んでみましょう。

 

まわりに上司や同僚がいないため、直属の上司や課長や部長など職場の管理監督者や同僚と密にコミュニケーションをとって、しっかりと関係を築くことが大切です。

 

コミュニケーションといっても、在宅勤務やテレワークではメールが主な通信手段になりがちです。

メラビアンの法則によると、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合といわれています。つまり、文字情報だけでは肝心なことがほとんど伝わらない可能性が高いことを理解しておく必要があります。

その上で、伝える内容や緊急度によって、電話やWeb会議など言語・聴覚・視覚による情報伝達手段を柔軟に取り入れる必要があります。

 

トラブルや課題、仕事の進捗状況とともに、生活リズムや体調なども報告・相談するようにしましょう。そして相談した内容についての結果を報告することと、相談者へのお礼の気持ちを伝えることも忘れずに。

 

 在宅勤務やテレワークのメリットとデメリットを理解し、生活リズムを安定させ、ディスプレイによる心身の負担を軽減する工夫を行いながら、ワークライフバランスを向上させつつ、人とのつながりも大切にする働き方を構築していく必要があるということですよね。

 

院長

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