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対人関係療法

対人関係療法とは

対人関係療法は、ボゥルビィの愛着理論、カイズラーとワトキンスの対人コミュニケーション理論を元に、マイヤーやサリバンの対人関係論の考えを取り込み、大うつ病のための研究的治療として発展してきました。

対人関係療法では、非機能的な自動思考や行動パターンは単に病気の症状として位置づけ、「対人関係と感情・症状は相互作用しており、対人関係に対処することで症状の改善を目指す」ために、悲哀、不和、変化、欠如という対人関係問題領域に焦点化して取り組んでいきます。

 

対人関係療法のエビデンス

対人関係療法はいくつかの疾患に対してエビデンスが証明されています。エビデンスとは、ある治療法がある病気・怪我・症状に対して効果があることを示す証拠や検証結果・臨床結果の情報のことを指します。

アメリカ心理学会のエビデンス情報によると対人関係療法は、「うつ病(大うつ病)」、「神経性過食症」、「過食性障害(むちゃ食い症)」に対して効果があることが証明されています。また対人関係療法を社会リズム療法と組み合わせた対人関係-社会リズム療法は、「双極性障害」に対する有効性が認められています。

 

対人関係療法の適応

対人関係療法は、感情を明確にしながらのコミュニケーションを介して、対人関係パターンの変化を通して病気や症状の改善を目指していく、1回50分、20回までの期間限定の治療法です。

自分の気持ちに影響を与える他者(配偶者、両親、交際相手などの「重要な他者」)との現在の対人関係パターンが、病気の発症や症状の維持に関わっていることが明確な場合によい適応となります。
また比較的安定した愛着スタイル(対人関係構築能力)があり、出来事の体験や他者とのやり取りを具体的にまとまりのある出来事として述べる能力があり、「重要な他者」の治療協力など望ましいソーシャル・サポートがある場合には、最適な治療となります。

反対に、対人関係療法が向いていない病態も知られるようになってきました。
統合失調症や妄想性障害などの精神病性障害、強迫性障害、自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群や発達障害、ADHDなど)に伴う二次障害は、対人関係療法が向いていないとされています。

 

対人関係療法の治療効果の増強と応用の拡大

行動療法をベースにした社会リズム療法と対人関係療法を組合せることで、双極性障害に対する有効性が高まったように、対人関係療法は他の治療法と組み合わせることで治療効果が増強することが知られています。

アンナ・フロイト子どもと家族のための国立センターのロザリン・ロゥ先生は、対人関係療法とメンタライゼーション・スキルを統合することで、対人関係療法の治療効果を高める試みをされています。

m020668メンタライゼーションあるいはメンタライジングとは、自分や他者の心の状態に想いを馳せること、および、自分や他者の取る行動をその人の心の状態と関連付けて理解すること、とされています。
つまりメンタライゼーションあるいはメンタライジングは、他者(人)に対する志向性から始まり、重要な他者との二者関係、さらには第三者を理解する「心の理論」へと続く、精神治療的技術の間で最も基本的な共通の要素として説明されてきました。

摂食障害(過食や過食嘔吐)の治療では、「摂食障害を自分自身とは別の独自の存在、独特の考えや人格をもった存在としてとらえるという治療的アプローチ」を対人関係療法的に適用することができます。

メンタライジング・スキルに加えて、対人関係療法が本来もっている「自分との関係」「行動変容」「他者との関係」という「自己—関係観察」を扱うことで、「大うつ病」の診断基準を満たさない程度のうつ状態(「気分変調症」や「適応障害」「ストレス/トラウマ関連障害」)や「不安障害」、「アタッチメントの問題」や「夫婦・パートナー関係(いわゆるカサンドラ症候群)」などにも、対人関係療法を適応することが可能になります。

 

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