こんにちは、新米臨床心理士のM美です✨

やー本当に寒くなってきましたね!
朝と夜の冷え込みがしんどくなかなか起きられない&なかなか寝付けない日々です😓
朝起きた時と寝る前に白湯を飲むといいらしいですね!

今週のテーマは先週に引き続き【未熟型うつ病】です!

 

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M美:「今週もI先生をお呼びしました!今週もよろしくお願い致します。」
I先生:「よろしくお願いします。」

М美:「あの早速なのですが、未熟型うつ病の要素を持っている人が内因性のうつ病から未熟型うつ病に進行?してしまうのは何でなんでしょうか?」
I先生:「とても良い質問です!!!内因性うつ病には中年期に発症するメランコリー型と青年期から成人期にかけて発症するものがあります。メランコリー型は過剰適応による疲弊が原因といえますが、青年期から成人期にかけての、つまりは思春期の問題は何が原因だと思いますか?」

М美:「…アイデンティティの獲得の失敗?」

I先生:「よしよし!そうですね、アイデンティティの獲得の失敗が1つの要因と言えるでしょう。アイデンティティの獲得の時期は『疾風怒濤の時期』とも言われますね。実はこの時期は脳のニューロン単位で変化しているんですよ。」

М美:「え?!?!ニューロン単位で?!?!」

I先生:「乳歯が永久歯に生え変わるように、脳の中のニューロンも変化するのです。乳歯の時に獲得した学習や機能では永久歯ではうまくいかなくなってくるんです。それに気づき始めるんですね。」
М美:「今までは考えずとも生きて行けたのに『自分とはなんなのだろう』『何のために生きているのだろう』『将来何になりたいのだろう』という過去・現在・未来にまたがる『自分』という存在の概念に気が付いてしまうわけですね。概念には気が付いたけれど自分にはその『自分』がまだ存在していない・持っていないという苦しみが訪れるのですね。」

I先生:「通常であれば、自分の生き方や価値観などについて悩み苦しむことで、次第に自分の長所も短所も理解し受け入れていくことができます。すると、自分が正しいと思う考えに従って現実的に物事を解決していこうとするようになります。」
М美:「『理想の自分』と『現実の自分』のギャップに苦しむという経験を積み重ねることで次第にアイデンティティは確立されていくんですね!」

М美:「……???未熟型というのは葛藤が生じにくいからアイデンティティが確立されないままになっているということなんですか???」
I先生:「通常ならば、今までのやり方が通用しない、うまくいかないと気付き始めた時期からトライ&エラーの工程に入っていくんですね。しかし、未熟型はそれを回避してしまうのです。」

М美:「ああ、なるほど…!葛藤が生じにくいというよりは葛藤に耐性がない、葛藤を抱えることに苦手さがあるということなのですね。葛藤慣れというんでしょうかね?なんとなく蝶よ花よと育てられたのかな?と想像してしまうのですが、どうなんでしょう?」
I先生:「蝶よ花よと育てられたからといって必ずしも未熟型になるというわけでもないんですよ。未熟型はたしかに葛藤耐性が低いのですが、逆に葛藤耐性とはどこで培われるものだと思いますか?」
М美:「う~ん…他者とのコミュニケーションの中で自分と意見が合わなかったりとか、そういう時ですかね????」
I先生:「葛藤耐性の土台は実は小学校の時なんですよ。つまり、集団に適応するときです。その時に自己主張が出来ない、引っ込み思案だった場合や、逆に自己主張のし過ぎで孤立してしまう場合など集団に対する軽い不適応を思春期のトライ&エラーの時期に解決できなかった場合に抑うつ状態に陥るのです。」
М美:「なるほど…!!土台は小学校なんですね!その時期に引っ込み思案であったとしても、思春期の試行錯誤によって『自分なりのやり方』という基盤を見つけていくのですね。確かに引っ込み思案であったとしても『キャラ』として集団に適応することは可能ですね。」
I先生:「そうですね。『自分なりのやり方』という基盤がなければ、自然に消極的になってきます。人生に意味を見出すことや積極的に何かに取り組むということもなく、『意気消沈』状態になります。つまりは抑うつ状態になるのは自然な流れなんですよね。この抑うつ状態は葛藤によって脳内の物質が減るという生理的な抑うつ状態とは全く違います。生理的なものであれば薬が効くのですが、『意気消沈』タイプには薬が効きません。」

М美:「では、治療としてはどのような取り組みが有効的なのでしょうか?」
I先生:「アイデンティティが確立されていないことをなぜ『未熟』と呼ぶのか。それはアイデンティティの核に関係しています。」

М美:「アイデンティティの核???」

I先生:「アイデンティティの核には、『自分と自分との関係』、『自分と他者との関係』、『自分と集団との関係』という3つが存在し、大体この順番で発達していきます。『未熟型』はこの『自分と集団との関係』部分でつまづきが生じています。なので、この集団、あるいは社会といってもいいでしょう。自分と社会というより大きなものとの関係からやり直すのです。集団に入ると葛藤が生まれてくると思います。葛藤を回避せずに向き合うこと。その中で改めて『自分と自分との関係』や『自分と他者との関係』とも向き合うことにもなるでしょう。」
М美:「となると、1対1の心理療法というよりは集団に入る、例えばリワークや就労支援などが治療としてはおすすめということですか?」
I先生:「そうですね。しかし、集団に入る、そこからやり直すということが重要なので、必ずしもリワークや就労支援でなければならないというわけではありませんよ。大切なのは、目的を決めること、それに向かって実際に行動すること、そして生じた葛藤に向き合うことです。できなかった、失敗したで終わりなのではなく、失敗した理由を分析し、対策を練って、再度実験的にトライしてみる。それの繰り返しなのです。」

I先生:「青年期までの問題は、たしかに育ちや家庭環境の問題です。しかし、青年期以降の問題は遺伝的なものか自分の問題です。まずはやってみることです。」

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葛藤に向き合うというのは言葉では簡単ですが、実際にするとなると容易ではありませんね。
もし、話を聞いてほしい、相談に乗ってほしいと感じられた方はご連絡ください。

それでは、また来週〜♪

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三田こころの健康クリニック新宿(精神科・心療内科)
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