みなさんこんにちは。蒸し暑い日々が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
気温以上に湿った空気が肌にまとわりついて、不快な気持ちになりやすい季節ですね。

今日は不快な感情のひとつ、怒りについてのお話です。

感情には喜怒哀楽があり、怒りも大切な感情のひとつです。
ただ怒りが強すぎることは対人関係のトラブルが生じたり、不快になったり、
怒りを無理に抑えた結果、罪悪感や自己嫌悪、うつ状態につながることがあります。

「怒り」を適切にコントロールすることは、心身を穏やかに過ごしていく上でも大切ですし、
職場や地域、友人・家族関係など社会で生きていく上でも求められています。

怒りの多くは外界の出来事や周囲の人の言動などをきっかけで起こります。
そのため周りのせいで、誰かのせいで怒らされたと思いがちですが、
実は自分のもつ「欲望」や「期待」が源泉となっていることが多いです。

私たちは知らず知らずのうちに「期待」「欲望」を他者に求める傾向があります。例えば、
・上司に仕事を事細かに教えてもらいたい
・私の話を聞いてほしい、わかってほしい
・家の中はきれいに片付けてほしい
など「誰かにこうしてほしい、こうあってほしい」と考えている状態です。

「期待」「欲望」が思い通りになれば欲求は満たされることでしょう。
ただ期待通りにならなかったり、してほしいことをしてもらえなかったときに、欲求不満になります。
欲求不満が積み重なると怒りへと発展してしまうのです。

もうひとつ怒りの例をあげてみましょう。
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新入社員Aさん(男性)は、給料日に奮発して最高級ステーキを買ってきました。
ステーキは調理をしなければならず、Aさんは料理が苦手なので母に焼いてとお願いをしました。
焼き加減はレアで、塩コショウでしっかり味をつけてほしいなどの注文をつけました。
母は他にやることに気をとられてステーキを黒く焦がして赤身が無くなるまで火を通してしまいました。
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その時Aさんはどのような気持ちになるでしょう。
・焼き加減が違うじゃない、楽しみにしていたのに。
・何で他のことやりながら焼くのかなぁ。信じられない。
・せっかくの給料日が台無しだ。
と、相手に期待を裏切られた!と思うことから怒りが湧いてくるのです。

沸き上がってきた怒りを鎮めよう、抑えようとすると余計に怒りが強くなり、底なし沼にはまります。
そのため怒りが湧きあがらないように予防することが有効となります。

では、どうしたら怒りを生み出さないようにできるのでしょうか。

まず「期待通りにならないことを前提に他者と関わること」です
他者の気持ちや行動は全て思い通りにならず、予想や期待を裏切ることは起こるものです。
期待が大きければ、満たされなかった時の欲求不満は大きくなる性質があります。
反対に期待が小さければ欲求不満は小さくなります。
期待通りにならないこともあると思うことで、そもそも期待を大きく持たず、怒りにくくなります。

もうひとつは「相手に任せすぎず自分でできることは自分でやる」ことです。
もし新入社員Aさんが自分でお肉を焼いて焦がしてしまったら、どういう気持ちになるでしょうか。
落ち込み、残念な気持ちになったり、がっかりするかもしれません。
しかし母に焼いてほしいと期待をしている訳ではないので欲求不満は生まれないはずです。
そのため怒りの種となる欲求不満がないので、怒りようがありません。
また自分で失敗したときは素直に反省して「今度はこういう風に焼いてみよう」など、次の改善策につなげやすいでしょう。

他者に過度に期待をしているときは、期待への結果と自分の感情を他人次第、他人任せにしているということです。
思い通りにならないことにいちいち怒ってばかりいると心穏やかには過ごせません。

適度に期待を手放し、自分で自分のことをやる習慣をつけると、
自分の行動と感情をコントロールできる感覚を掴めて、怒りに触れる回数も減るはずでしょう。
ぜひ試してみてくださいね。

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