受け容れるか抵抗するか

8つの秘訣』では、自分自身とも、周囲の人々とも、また私たちの住んでいる世界とも、今までよりももっと深くつながり合えるための4つの方法として以下のことが挙げられています。

1. 魂(こころの本質)とつながり合う
2. 上手に注目する
3. 批判せずありのままに話す
4. 結果に固執しない

 

今日はその4つ目「結果に固執しない」です。

固執しないというと、なにが起きたか、将来になにが起きるかを気にしないことだと思われがちです。しかし、そうではありません。
何が起きたか、将来になにが起きるかを気にすることは大切です。ただ同時に、変えられない事柄、あるいは余計な労力、お金、努力を費やしてまで変えるほどの価値のない事柄は、そのまま受け入れるということも大切なのです。
つまり、固執しないでいるのは、過去には固執せず、未来に向けて開かれた希望に満ちた気持ちを持ち、今この瞬間に起きていることやこれから起きることはありのままに受け入れる姿勢です。
「固執しない」のは、さまざまな事柄に抵抗するのではなく、あらゆるものを受け容れられる姿勢だと言えるでしょう。
摂食障害から回復するための8つの秘訣』星和書店

アルコホリック・アノニマスなどでニーバーの祈りとして知られる

変えることの出来ない事柄については、それをそのまま受け入れる平静さを、
変えることの出来る事柄については、それを変える勇気を、
そして、
この二つの違いを見定める叡智を

を思い起こさせてくれるパラグラフですよね。

 

「ありのままに受け容れる」という心の姿勢が必要なのは、否定的に評価された身体感覚や感情、思考などの内的体験を避けたり、抑圧したり、変えようとしたりする試みや努力のことで、むしろその試みや努力が逆に問題を生じさせ、長引かせて有害なプロセスに変わってしまう、ということなのです。

心配や不安、あるいは恐怖という反応を考えてみると、犬に噛まれたことのある人は、同じあるいは似たような犬を見ると強い恐怖を感じますよね。

このような学習に基づく反応は、再び負傷したりしないための身を守る上での生理的で適応的な反応ですよね。
しかし一方で、あまりにも強い恐怖や不安は、行動を起こすときに妨げになってしまいます。

 

たとえば、人前で話をしなければいけないとき、誰しも緊張して身体がこわばったり汗が出たりしますよね。
しかし、この状況でがたがたと震え、恐怖の対象であるスピーチから逃げたり、逃げようともがくことは、過剰な警告反応であり、また時と場所を考えると、不適切で役に立たない反応です。

 

このような時に人は、「闘うか逃げるか(抵抗する)」で対処しようとします。
むしろ闘うことで、その考えやイメージ、感情はさらに大きくなって戻ってきます。
また、楽しいことを思い浮かべたり、音楽を聴いたりして気を紛らわそうとしても、追い払えるものではありませんよね。

 

何かに対処しようとするときの方法は、実はふたつしかありません。受け容れるか、抵抗するかです。
(中略)
受け容れるということは、物事をあるがままに受け止め、それに抵抗しない姿勢と言えます。
ここで、嫌な気持ちを引き起こしているのは雨そのものではなく、雨に対する自噴の反応だということを受け容れることができると、幸せも不幸も自分自身で作り出していることがわかります。
雨を雨として受け容れてしまえば、それに対してどうしたいのかを決めることができるのです。
摂食障害から回復するための8つの秘訣』星和書店

ここで挙げられている「受け容れる」「抵抗しない」ことは、仕方がないとあきらめて受動的になるのではないことに注意してください。

 

「抵抗しない」ことは、心配に対する心配、不安に対する不安、怒りをコントロールできない怒りを起こさないということで、受け容れるためには、まずその存在に目を向ける必要があります。

そして、マインドフルな状態で、思考や感情あるいはイメージを

・客観的に対象として見ること
・誰しも感じる当然の感覚であること(ジャッジメントに気づき、自分を大切にする)
・心の枠組みを拡げる

という心の使い方が必要になります。
(三田こころの健康クリニックで指導を受けてくださいね)

 

そうやって心の動きを受け容れるという積極的な行動ととることで、それらの心の動きが、自分の行動を妨げないようになり、自分にとって本当に大切な行動や生き方を選択できるようになるのです。

5月2日はブログはお休みです。
次回は、5月9日にアップしますので、お楽しみに♪

院長