過食症・むちゃ食い症とは?

・いやな出来事やつらい出来事があったときにたくさん食べてしまう。
・食べ始めると止められなくなる。
・食べ方を恥ずかしいと思い、隠れて早食いしたりする。
・体重が増えるのが怖くて過食した後に吐いてしまう。
・することがないと一日中ダラダラと食べ続けてしまう。
・普段の食事のあとも吐いてしまう。
・いつも食べものの事で頭がいっぱいで、毎日の生活が食べることだけについやされてしまっている。

これらの症状があれば、過食症やむちゃ食い症かもしれません。

過食症・むちゃ食い症のきっかけは?

ダイエットは摂食障害のきっかけの1つにすぎません。
不安や悩みなど心の問題を抱えているときにダイエットを始めると、他の問題から目をそらすことになり、それが摂食障害のスタートになってしまいます。

つまり、心の問題を心の中に抱えて解決することができず、食べるという行動で解消しようとする病気が過食症やむちゃ食い症なのです。

 

 

 

 

 

 

 

過食症・むちゃ食い症の治療〜対人関係療法〜

過食症やむちゃ食い症に対する治療効果が認められている治療法に、認知行動療法と対人関係療法があります。
対人関係療法では、「自分との関係を改善する」「行動の仕方を変えていく」「他者との関係を改善する」の3つのテーマに取り組みながら、過食症やむちゃ食い症を治療していきます。

「対人関係(協調性)」という安心基地は「自己志向」を支え、健全な「関係性(協調性)」を維持するには「自己志向」を高めることの重要性を体感し、「自己志向(自分との折り合い)」「協調性(対人関係)」のバランスを回復し統合(同調)させていくことで病気から回復していくのです。

対人関係療法で「自分との関係を改善する」

過食症やむちゃ食い症の対人関係療法による治療では、重要な他者とのコミュニケーションを通じて、自他境界線や関係性などの意識を高めることで病気を治療していきますが、その土台になるのが「自分との関係」です。

何もすることがない時、退屈なときに過食が起きるのは、ストレス解消のためではなく「心や魂の空虚感」を感じているというサインです。「過食がクセになった」と感じるときは、自分の心の中を見つめ、心や魂が何を必要としているのかを自分で気づいていく必要があります。(『摂食障害の謎を解き明かす素敵な物語』参照)

自分の心をふりかえることを通じて、外的現実では何が起きたのか、それをどうとらえて、どんな気持ちになったのか、本当はどうなって欲しかったのか、と自分自身との対話が重要になります。

対人関係療法による治療を希望される方には、「自分との関係を改善する」「行動の仕方を変えていく」ために、『摂食障害から回復するための8つの秘訣』で自分の中の「健康な部分」と「摂食障害の部分」の対話で闘いを終わらせることに取り組んでいいただいています。

自分の反応や気持ちをはっきりつかみ、コントロールし、表現することを学べば、自分を落ち着かせたり、慰めたりするために、食べ物に走らないですむようになります。

ウィルフリィ『グループ対人関係療法』創元社

自分の心をふり返り、心の中で何が起きているのかがわかるようになってくると気分耐性(心のキャパシティ)も高まり、このことが「自己志向」の「自己受容(深い自己肯定感)」となって自分自身との関係が改善されていくのです。

対人関係療法で「行動の仕方を改善する」

過食症やむちゃ食い症の対人関係療法による治療では、心の問題を食べ物でなだめたり、なかったことにしたりなど、摂食障害行動を使うことなく自分自身の心と向き合えることを目指していきます。

過食衝動が生じたときに、行為に移るのをやめて衝動の波に乗りながら、自分の心の中をふり返ることに取り組んでいきます。

過食を始めたり、食べることをコントロールできないと感じたりしたときは、いったんストップして自問することです。「何が起こっているのだろう。このきっかけになった対人関係上の問題は何だろう。それによって自分はどんな気持ちになっているのだろう。この状況を何とかするためには、どうしたらよいのだろう。」
はじめは難しいかもしれません。
動揺する状況を心にとめるようにし、そのときに起こっているものや気持ちに注目してみてください。そのときに起こっているものに、です。これがうまくできるようになると、自分の悩みを隠すために食べ物を利用しなくてすむようになってくるでしょう。

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また、「…ねばならない(べき思考)」「白か黒か思考」から「主体性をもった行動へ(〜したい)」にシフトすることで、摂食障害ルールに支配された行動を変えていき、「まぁ何とかなる」感覚を回復していきます。

対人関係療法で「他者との関係を改善する」

過食症やむちゃ食い症では、心の問題と身体の行動が区別されていないだけでなく、重要な他者(親やパートナー、交際相手)などとの関係も「誰の問題か」という境界線が曖昧になっていることが多いのです。

さらに、人と関わる前に「相手とうまく関われるだろうか?」「失敗しないか?」など、繰り返し心配したり、人と関わったあとに「自分の言動で相手に嫌な思いをさせなかったか?」「相手はどう感じただろうか?」と気になる「評価への過敏性」に取り組んでいきます。

対人関係療法では自分の心をよく振り返ることを通じて、他者の言動の背景にある心理状態を理解できる「協調性」の土台になる対人関係スキルを高め、自分を責める考えを信じたり摂食障害症状でまぎらわしたりするのではなく、他者に助けを求められるようになることを目指していきます。

対人関係療法で「過食症やむちゃ食い症から回復する」

対人関係療法で「自分との関係を改善する」「行動の仕方を変えていく」「他者との関係を改善する」ことに取り組みながら、今後の人生が摂食障害のために損なわれることがない再発防止まで治療を進めていきます。

食べ物で自分を麻痺させるのではなく、自分の気持ちに注意してはっきりつかめるようになる、つまり自分自身との関係を改善し、他人との関係を改善できれば、ネガティブな気持ちをコントロールするために食べ物を利用しなくてすむようになるでしょう。
自分の気持ちがうまく扱え、他人との関係もうまくいくようになるほど、過食はへっていくでしょう。

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そして、摂食障害行動を使って日常のさまざまな問題に対処したり、問題を避けたりする必要がなくなり、過食症やむちゃ食い症から完全に回復し、自分の人生を創造していくことがゴールになります。

※「過食症」や「むちゃ食い症」などの「摂食障害」に対する対人関係療法の治療効果は、「変化の準備段階(熟考期か準備期か)」によって差が出ることが示されていますので、『摂食障害の謎を解き明かす素敵な物語』と『摂食障害から回復するための8つの秘訣』をお読みになった上で治療をお申込みください。