対人関係療法による治療効果が認められている疾患

対人関係療法は、『摂食障害(とくに過食症)』『うつ病・慢性うつ病(気分変調性障害)』『対人トラウマ関連障害』『双極性障害』などで治療効果が科学的に認められ、治療ガイドラインでも推奨されています。

症状の維持に対人関係問題が強く関わる疾患

摂食障害
過食嘔吐をともなう摂食障害(過食症・排出性障害)
嘔吐をともなわない摂食障害(むちゃ食い症)

症状が対人関係に大きな影響をあたえる疾患

気分障害(うつ病・抑うつ状態・産後うつ病)・ストレス障害
成人のアタッチメント(愛着)の問題

※対人関係療法は、患者さんへの適合性に応じてエビデンスに基づく精神療法を選ぶという「鑑別治療学」を重視しています。そのため、初診時に対人関係療法が向いているかどうかのアセスメントを行い適合性を判断します。対人関係療法が適応にならない場合もありますので、あらかじめご了解ください。

対人関係療法の治療の基本

対人関係療法が向いている状態

対人関係療法の適応となる上記の疾患のうち、自分の気持ちに影響を与える他人(配偶者、親、交際相手など『重要な他者』)との「現在の関係性」が、病気の発症や維持に関わっていることが明確で、比較的安定した愛着スタイル(対人関係構築能力)があり、体験や具体的なやりとりについてまとまりのある出来事として述べることができ、『重要な他者』の治療協力など望ましいソーシャルサポートがある場合には、対人関係療法のよい適応になります。

対人関係カウンセリングが有用な状態

大うつ病性障害の診断基準を満たさない程度の軽い抑うつ状態(「適応障害」や「ストレス障害」)や「更年期障害」、「思春期のさまざまな悩み」「夫婦・パートナー関係」、「子どもさんへの対応の仕方」などに対しては、対人関係療法の簡易版である「対人関係カウンセリング(IPC)」が役に立ちます。